腎臓内科

ご挨拶

腎疾患は高齢化社会を迎えると共に年々増加しており、腎臓内科医のニーズは急速に拡大しています。当科の診療理念としては中河内地域の腎臓内科の中核病院として、急性期・慢性期の腎疾患を問わず、診断から治療まで一貫して行い、「腎臓病にならない・腎臓病を早期に発見する・腎臓病を進めない・腎臓病で命を落とさない」ことをモットーとしています。中河内の地域医療のさらなる発展のため、2020年度よりコメディカルと協同の上、腹膜透析医療を開始しました。そして心臓血管外科・放射線科と連携のもと、透析バスキュラーアクセスの造設やシャントトラブルにも対応できるようになり、診療・研修の幅が大きく広がりました。様々な疾患のアフェレーシス治療の実績も数多く、多くの臨床工学技士が活躍しています。多職種と連携しつつ最適な医療を考え実践に移し、メンバー全員で和気あいあいと日々診療に勤しんでいます。出身大学を問わず、やる気に満ちた医学生・研修医諸君を歓迎します。ぜひ一度見学に来てください。
今後とも皆様のご支援ご協力を得て、さらなる努力を行っていく所存ですので宜しくお願い申し上げます。

部長代理藤村 龍太

研修の特徴

腎臓内科学の臨床は、一次性(腎炎やネフローゼ症候群)、二次性(糖尿病・高血圧・膠原病など)の腎臓病から、血液浄化療法や特殊な体外循環治療、輸液管理や電解質異常、栄養学、ICU管理におけるCritical Care Nephrologyの診療すべてを含む極めて多彩な領域をカバーしており、内科学全般といっても過言ではありません。腎疾患の診療では取り扱う疾患が多岐に渡り、他科から頼られる場面も多く、研修に必要な手技やスキル(腎生検やカテーテル挿入術、シャント造設術など)に加え、幅広い知識を習得しつつ、疾患の病態を論理的に考えて全身を診る姿勢を身に付けていただきます。
同時に腎臓病にはまだまだ未開拓の領域が潜んでおり、現状の治療法に満足するだけでなく、より良い医療を行いたいというやる気に満ち溢れた、リサーチマインドを有した医師を育てたいと考えています。自身の成長を応援しグローバルな観点から学んでいただけるよう学会発表や研究会の参加も積極的に勧めています。

概要・実績

在職医師

血液浄化部長 原田 環 -日本内科学会認定 総合内科専門医
-日本内科学会 認定内科医・指導医
-日本腎臓学会認定 腎臓専門医・指導医
-日本透析医学会認定 透析専門医・指導医
-日本病院総合診療医学会 認定総合診療医
主任医長
(部長代理)
藤村 龍太
-日本内科学会 認定内科医・指導医
-日本腎臓学会認定 腎臓専門医・指導医
-日本透析医学会認定 透析専門医
-日本内科学会認定 総合内科専門医
医長 富 量平 -日本内科学会 認定内科医
-日本腎臓学会認定 腎臓専門医
-日本透析医学会認定 透析専門医
医長 德田 竹千代 -日本内科学会 認定内科医
医員 芳村 大介 -日本内科学会 認定内科医
医員 柴田 祥吾

症例数

腎炎治療 58床
腎⽣検 44例
保存期腎不全 78例
透析導⼊ 87例
透析合併症 45例
急性腎不全 15例
電解質異常 27例
その他 145例

(2018年実績)

学会・研究発表

学会
  • - ⽇本腎臓学会総会
  • - ⽇本腎臓学会⻄部学術集会
  • - ⽇本透析学会総会
  • - ⽇本内科学会地⽅会
  • - ⼤阪透析研究会
  • - 大阪腎疾患研究会
  • - 国際腎臓学会(ISN)
  • - アメリカ腎臓学会(ASN)
  • - 欧州腎臓学会(ERA-EDTA)

(2018年実績)

研究発表
  • - 原田環 頻脈を契機に⾎圧低下を繰り返す発作性⼼房細動にたいしてβ遮断薬とペースメーカー埋め込みにより透析困難症を克服できた症例(第63回⽇本透析医学会学術集会総会)
  • - 原田環 甲状腺中毒症と副腎機能不全の合併により高度な高カルシウム血症が遷延し、ゾレドロン酸の急性期反応を契機に副腎クリーゼを発症したと考えられたリンパ球性下垂体炎の症例(日本病院総合診療医学会誌2020年)
  • - 藤村龍太 保存期CKD患者におけるビタミンCステータスは副甲状腺機能を修飾する(第63回日本腎臓学会学術総会)
  • - 藤村龍太 保存期CKD患者のビタミンC不足は鉄動態を介して貧血増悪に繋がる(第65回⽇本透析医学会学術集会総会)
  • - 藤村龍太 Vitamin C status modifies parathyroid hormone secretion in non-dialyzed chronic kidney disease patients(第57回欧州腎臓学会)
  • - 田中綾子 単純血漿交換を施行した自己免疫性脳炎の2症例(第65回⽇本透析医学会学術集会総会)
  • - 徳田竹千代 バラシクロビル内服後にアシクロビル脳症および急性腎障害を発症した⾼齢患者の2例(第63回⽇本透析医学会学術集会総会)
  • - 徳田竹千代 ペースメーカー移植術後の血液透析中、血圧低下を契機に心タンポナーデが判明した1例(第64回⽇本透析医学会学術集会総会)
  • - 徳田竹千代 血液透析中に濃厚赤血球を輸血し急性呼吸不全となった一例(第65回⽇本透析医学会学術集会総会)
  • - 柴田祥吾 症候性てんかん発作を発症し、内服にてコントロールした⾎液透析患者の⼀例(第64回⽇本透析医学会学術集会総会)
  • - 柴田祥吾 保存期CKD患者において、血清亜鉛濃度の低下は鉄動態と独立した貧血増悪因子である(第63回日本腎臓学会学術総会)
  • - 柴田祥吾 抗菌薬関連脳症に対し活性炭吸着療法が著効した維持透析患者の一例(第65回⽇本透析医学会学術集会総会および第93回大阪透析研究会)
  • - 水本綾 Hidden hypocalcemia diagnosed by ionized calcium is prevalent in early CKD(第54回欧州腎臓学会)
  • - 水本綾 筋無⼒症クリーゼに対し⾎漿交換および免疫吸着が著効した⼀例(第63回⽇本透析医学会学術集会総会)
  • - その他、講演会・地域連携の会など 12演題(2020年度のみ)